校内研究で算数授業のUD化に取り組んで2年。研究授業を参観すると、その効果が少しずつ見えるようになってきた。
これはこれで結構なのであるが、算数以上にUD化が必要な教科は国語だと思っている。
国語は教科書の情報(文)が何ページにも渡って連なっている連続データなのである。
こういう連続データの全貌をとらえるのは発達障害傾向にある児童には相当な負担になる。
説明文を「序論・本論・結論」に分けたり、各段落の役割や要点をとらえる学習も一筋縄にはいかない。
かといって、文章を色分けする教材などはとても作成できない。
私はどうしているか。
〇 各段落の文頭に接続語がある場合は、それをすべて赤で囲わせる。
〇 「問いの文」にすべて線を引かせる。
この2つを必ずやる。
特に前者は重要だ。
今扱っている5年生教材文『和の文化を受けつぐ』の場合、
本論Ⅰ
②→「まず」
本論Ⅱ
⑦→「次に」
⑨→「例えば」
⑩→「また」
⑪→「例えば」
本論Ⅲ
⑫→「このように」
⑫→「まず」
⑭→「また」
⑮→「一方」
⑯→「このように」
本論分けの時に、文頭の語が考えるヒントになる。
少し高度にするなら、語尾も囲わせることもある。
「ます。」「です。」
よりも
「のです。」の方が説明色・主張色が強くなる。
さらに
「・・なのです。」となれば、もっと強く主張が出ている。こういう文のある段落は「結論」だったり、要旨の中心になることが多い。
あまり手間暇をかけずに、少しだけ子どもが考えやすくなる手立てをとる。こういした国語授業UD化がもっと開発されなくてはならないと考えている。